【インテリア・デザイン】無駄なく、シンプルで、実用的
こんにちは、チリです。本日は7月13日月曜日です。
我が家は先日ウェルネストホームと工事請負契約に至り、契約金も支払いました!!
本当にもう後戻りはできません。
今後は仕様(内装)決定の段階に入り、ウェルネストホームお抱えのインテリアデザイナーの方と打ち合わせしていくことになります。
ですので、今回は趣向を変えて、インテリアやデザインの話をしてみたいと思います。
目指すはシンプルなデザイン・インテリア
私はこのブログでは家の性能のことばかり書いてきたものですから、読者の方にはデザインやインテリアには疎く、こだわりのない人だと思われているかもしれません😅
実際にセンスはない人間だと自分でも思うので、それに対して反論するわけではありませんが、私は学生時分の趣味が服飾で、塾講のバイトで平均して月に5〜6万円ほど稼いでいましたが、そのバイト代の全てを自分の好きなセレクトショップを何件も巡りながら服や靴などにあてがうほどの服好きでした。
特に学生時代はディオール・オムのクリエイティブ・ディレクターであったエディ・スリマンに憧れて、常に体型維持をしつつ、April77やSUPERFINEなどのパツパツの超タイトデニムを毎日履いていました。当時はレディースサイズの服もよく着ていたため、女性誌にもよく目を通していました(変態ですね・・・)。
しかし、家族ができてからは自分一人でショップ巡りも体型維持も困難となり、着たい服も見つからず、結局新しい服はユニクロで買うことが増えてしまい、自分としては非常に残念に思っています(ユニクロがダメだと思っているわけではもちろんないのですが・・・)。
学生の頃の服飾に対する情熱を再燃させる日がまた来るのか、はわかりませんが、あの時のこだわりを家づくりに活かせたらいいなぁ、と軽く思っています(妻が許してくれない可能性が高いですが・・・)。
ただ、当時と今では私個人の思想・哲学も変わり、趣味・趣向も変わっています。
当時はエディ・スリマンに代表される、少しダークでロックテイストな無骨な感じのデザインがたまらなく好きでしたが、今はどちらかというとシンプルでスタイリッシュな洗練された感じのデザインが好きになっています。
ですから、我が家にもできるだけ飽きのこないシンプルで洗練されたデザイン・インテリアを目指して採用したいと考えています。
家は洩らぬほどで足ることなり!?
ところで、突然ですが、皆さんは『南方録』という書物をご存知でしょうか??⬇️
これは、安土桃山時代(織田信長〜豊臣秀吉の時代)に、茶道の開祖である千利休の直弟子であった禅僧(=南坊宗啓)が筆録したものとされています。この『南方録』冒頭に掲げられている最も有名な利休の言葉に、
「家は洩(も)らぬほど、食事は飢えぬほどにて足ることなり」
という一節があります。これは素直に言葉尻だけを捉えるならば、
「家は雨漏りさえしなければいいし、食事は飢えない程度にあればいい」
ということになります。
しかし、当時から天下一の茶匠とも言われていた千利休ほどの人物が、「家など住めれば良いのだ」とか、「食事も食べられたら何でも良い」程度に考えていたとはとても思えません。そうではなく、贅を尽くしたあまりに華美な装飾にごまかされることなく、シンプルで質素ではあっても本当に心を込めて誠実にもてなすことを美徳とする利休ならではの理念が著された言葉だと考えるべきです。そのような理念を持っていた利休だからこそ、「侘び茶」という簡素静寂の境地を完成させることができたと言えるでしょう。
つまり、一言で言えば「シンプルイズザベスト」ということですね!!
さらに、この言葉は解釈のしようによっては「家は気を漏らさぬように作れば良い」という意味にも捉えることができ、高気密・高断熱住宅の家づくりに通じるものがあります。もっとも、当時の千利休がそのような心得をしていたかは甚だ疑問ですが・・・(笑)
「家は洩らぬほどで足ることなり」
これはまさに、住宅性能は高性能だけれども、デザインや装飾・インテリアはできるだけシンプルに美しく、という我が家のコンセプトとピッタリな気がしたので、ここで取り上げてみました。
テレンス・コンラン卿のデザイン哲学
さて、上記で述べた通り、できるだけ高性能ながらもシンプルな家づくりを追い求めている私ですが、これはまさにウェルネストホームが目指す家づくりにも共通することであり、そんな私がウェルネストホームで家を建てることを決めたのも必然と言えるかもしれません。
ちなみにそんなシンプルな家づくりを目指している私にとって、デザインやインテリアにおける哲学や思想がとても参考になるなと感じる人物がいますので、みなさんにもここで紹介したいと思います。
もしかしたらあまりにも高名な方なのですでに知っている人の方が多いかもしれませんが、それは・・・
テレンス・コンラン卿です。
日本でもコンラン卿のオンライン・ショップ「ザ・コンランショップ」は非常に有名ですね⬇️
彼は、イギリスでエリザベス2世から騎士 (Knight Bachelor) に叙勲されており、サー(Sir)の敬称を許されているほどの実質的な貴族階級の人間です。
しかし、そのデザインやインテリアにおける哲学や思想は、貴族のような生活をしている彼自身のライフスタイルとは裏腹に(!?)、至ってシンプルです。
その彼のデザイン哲学において鍵となるのが、
・無駄なく(plain)
:ありのままの素材で、過度な装飾が一切ないすっきりとしたデザイン
・シンプル(simple)
:使い勝手がよく、自然な喜びを感じさせるデザイン
・実用的(useful)
:真の意味で「機能的である」デザイン
の3つです。
彼がそのデザイン哲学を元に、ハビタやコンランショップといった彼自身の会社を通じて、「よけいな主張をすることがなく、作りに工夫が凝らされていて、そのうえ実用的な品々」をイギリス家庭の定番にしたてあげたことは、彼が成し遂げたことの中でも最も大きな功績と言えるでしょう。
コンラン卿に学んだデザイン・インテリア
もちろんテレンス・コンラン卿から直接的に学んだわけではありませんが、その著作などを通じて私が彼から学んだデザインやインテリアの具体例をここでいくつかご紹介していきましょう。
主にキッチンで使えるもの
・モヴィエルの銅製調理器具
銅は熱を効率よく伝え、その伝導率はステンレスの8倍、アルミの1.5倍です。
この銅製調理器具を1830年の設立以来、家族経営で製造しているメーカーがあります。それが「モヴィエル」です(画像はpinterestより)⬇️
この光り輝く銅製調理器具。高価ですし、メンテナンスも大変そうですが、ぜひ一度使ってみたい!!
・キルナーの保存瓶
ジョン・キルナーという人が発案した「キルナージャー」。これは誰しもがどこかで目にしたことがあるのではないでしょうか??1842年に創業の由緒ある製品。砂糖や塩やその他調味料など冷蔵庫にしまわないものは、ぜひこのキルナージャーに保存しておきたいものです(画像はroomclipより)⬇️
・ピアレッティ社製のエスプレッソポット
イタリアのビアレッティ社製のエスプレッソポット「モカ」(画像はpinterestから)⬇️
ビアレッティ社のイメージキャラクターである「ヒゲのおじさん」がポットの側面に描かれているところもブランド感が出ていていいですね。私もぜひとも新居で使ってみたい製品です。
主にダイニングで使えるもの
・ル・クルーゼのキャセロール
コンロやオーブンからそのままテーブルへ出しても、見映えもよく頑丈なキッチンウェアといえば、このル・クルーゼでしょう。ホーロー鍋の傑作品である「ヴォルカニック」は1925年に初めて世に出て以来、重く耐久性に優れていることから、今でも傑作として多くのファンが世界中で使用されています(画像はPinterestより)⬇️
我が家にもこのホーロー鍋、ぜひ一つは欲しい!!ちなみにル・クルーゼ社といえば「オレンジ色」というイメージですが、これは高炉で溶ける鉄の色になぞらえて決められたものだそうですよ。なんだかそのエピソードもおしゃれな感じがしますね!!
・ウィッシュボーンの椅子
北欧モダンデザインの先駆者であるハンス・ウェグナーが生み出したラウンドチェアは、米国雑誌『インテリア』で、「世界一美しい椅子」と評されました。その彼のもう一つの代表作がこの「ウィッシュボーンチェア」です。現在はカールハンセン&サン社により、様々な木材で生産されています(画像はPinterestより)⬇️
我が家の新居のダイニングチェアはぜひこれを選びたい!!
・ポール・ヘニングセンのPHアーティチョーク・ペンダントライト
知る人ぞ知る、ポールヘニングセンのペンダントライトは、彫刻のように立体的なデザインが秀逸で、どの方向に対してもまぶしすぎない良質な光を生み出しており、機能性も抜群です(画像はPinterestより)⬇️
いや、これはオシャレ過ぎるやろ!!絶対ウチのダイニングかリビングに採用します!!
・デュラレックスのガラスウェア
デュラレックスは、フランス中北部に本拠地を置くガラス食器メーカーです。1939年に考案された独自の焼き入れ製法で、耐熱強化ガラスを80年以上にわたり世に送り出し続けてきた老舗メーカーです。なんとデュラレックスのガラスの強度は、普通のガラスの2.5倍。特に有名な「ピカルディ」と「プロバンス」は、誰もがどこかでみたことのあるデザインです(画像はPinterestより)⬇️
上に示したのは「ピカルディ」ですが、プラスチック容器でなく、ぜひこのデュラレックス製のガラス製品で食器も揃えてみたいものです。
主にリビングで使えるもの
・カルセリチェア
イリヤ・クッカプーロによる名作「カルセリチェア」。長時間座ってくつろぎながら過ごすのにはもってこいの椅子です(画像はPinterestより)⬇️
これは私のイメージでは「紳士の椅子」という感じです。リビングには無理でも、家のどこかでリラックスできる空間の中で使いたい製品ですね。
・グローボールライト
イギリスの有名デザイナーであるジャスパー・モリソンが創作した「グローボール」は、フロアランプの不朽の名作。無駄がなくおしゃれで空間のアクセントになります。灯が消えていても存在感のあるデザインは秀逸と言えるでしょう(画像はPinterestより)⬇️
この存在感。我が家のリビングか寝室にぜひ一台欲しい!!
・アッキレ・カスティリオーニのアルコ・フロアライト
ARCO(アルコ)は、1962年にアッキレ・カスティリオーニとピエール・ジャコモの共同製作によって生まれた照明の名門ブランドFLOS(フロス)の代表的な照明です。大きなアーチを描くアームと灯具とのバランスが特に美しいこのフロアライトは、今やモダン照明デザインの古典的存在といえるでしょう(画像はPinterestより)⬇️
これまた存在感が半端ないですが、あったとして、どこに置いたらいいの?って感じになりそうですね😅
・アルヴァ・アアルトのスツール
驚くほどシンプルなデザインのこの椅子は、フィンランドの偉大な建築家であったアルヴァ・アアルトがデザインしたもので、現在でも製造はアアルトが共同設立した家具メーカーであるアルテック社で行われています⬇️
これぞ不朽の名作ですね!!誰しもが日常的に目にしている椅子です。
どこにでも置いておけるので便利ですね。
主にワークスペースやライブラリーに使えるもの
・アングルポイズライト
ジョージ・カワーダインというイギリスのエンジニアによって開発された照明器具。世界初の調節可能な独立型タスクランプとして1932年に誕生して以来、不朽の名作として現在でも様々なタイプのものが世に送り出されていますが、デザインは当時のままです⬇️
私もこれは受験生の時にとてもお世話になりました。ワークスペースに一台欲しいですね。
・606ユニバーサル・シェルビング・システム
伝説のデザイナーであるディーター・ラムスによって発明された収納システム。融通・調節ができ、頑丈でデザインはいたってシンプル。現在はヴィツウ社で生産・販売されています(画像はPinterest)⬇️
なんでも収納できそうで、自由度が高いのが良いですね!
どんな形でも自分で考えて収納できそうなので、我が家も採用したいシステムです。
・スノーの整理タンス
トーマス・サンデルとヨナス・ボリーンが共同開発したスノーシリーズの整理ダンス。
今でもシンプルで丁寧に仕上げられているこの整理ダンスは、スウェーデンのインテリア製造販売会社であるアスプルンド社によって製造されています(画像はPinterest)⬇️
機能性が高いこのようなタンスは、洋服の収納としてもぜひ活用したいですね。
・コンポニビリの収納システム
イタリアの建築家でありデザイナーでもあったアンナ・カステッリ・フェリエーリは、夫とともにミラノでカルテル社を設立し、デザイン部門を担当していました。そして、1969年に彼女が開発した「コンポニビリの収納システム」は明るく機能的で、かつ多目的に使用できるため、大成功を収めました⬇️
シンプルで使い勝手も良さそうですので、家庭のどのシーンでも使用できそうですね。寝室のベッドサイドテーブルとしても使えそうですし、仕事場や子供部屋の収納としても使用できそうです。
風呂場・水回りで使えるもの
・琺瑯バスタブ
ホーローの技術開発をしたのは、米国人発明家のデイヴィッド・ダンバー・ビュイックです。彼は自動車メーカーの「ビュイック」の創業者でもあります。このバスタブは丈夫で長持ち、強靭で重みにも強く、さらにひび割れや錆つきにも強い。その上保温性も高い素晴らしい性質を持っています。
我が家でもホーローバスタブを採用したいと考えています。第一候補はカルデバイのホーローバスタブです⬇️
・ボーラの洗面用混合水栓
今では標準的となっているこの水栓は、世界的にも有名なデンマーク人建築家であったアルネ・ヤコブセンによってデザインされたものです。水栓金具メーカーであるボーラ社によって制作され、今でもその彫刻的なフォルムと色褪せないデザインで世界的に評価されている水栓です(画像はPinterest)⬇️
シンプルな水栓です。この形は今やどこにでもありますね。
・オービット・ミラー
英国人デザイナーのロドニー・キンズマンがデザインしたミラーです。制作はイタリアのメーカーであるビエッフェ社です。オービット・ミラーは、固定された円形の鏡と軌道を描く小さな衛星鏡で構成されており、小さな鏡の片面は拡大鏡になっています。つまりこれ一つで3つの機能があることになり、化粧や髭剃りに重宝する上、自分の横顔や後姿も確認できる、優れたアイテムです⬇️
モダンなデザインに加え、自由に動く鏡の躍動感がある感じが良いですね。ぜひ採用したい一品です。
以上、テレンス・コンラン卿が著書で紹介していた製品をピックアップして挙げてきましたが、いかがだったでしょうか??
彼のデザイン哲学である「無駄がなく、シンプルで、実用的な」ものばかりですよね。
私もこの中のできるだけ多くのものを我が家にも採用したいと思っていますし、さらに「無駄がなく、シンプルで、実用的な」インテリアなどがあればまたこのブログでも紹介して行きたいと思います。
長くなったので、今日はこの辺で。
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