チリの家づくりブログ 〜WELLNESTなマイホーム計画〜

住宅業界のトップランナーと共に、「一生健康で快適でエコ」な家づくりを目指します

WELLNEST HOME(ウェルネストホーム)で超高気密・高断熱住宅を建てるまでの記録です

【良い家づくり】その①:長持ちする家を建てましょう!!

こんばんは、チリです。

本日は2月29日土曜日です。もう2月も終わりですね。

今年も花粉症の季節が到来し、我が家でも朝になると必ずどこかで誰かがくしゃみをする音が聞こえてきます。


さて、私がマイホーム建設のパートナーとして選択したウェルネストホームというハウスメーカーは、「長持ちする家づくり」を創業以来一貫して行なっておられます。


今日はそのことについて少し書いてみたいと思います。


ちなみに、この記事は読まれた方によってはかなり不快になる表現が含まれておりますので、ご注意ください。しかし、誰かを個人攻撃したり、人格否定したりするような意図は全くございませんし、真っ当な批判であると受け止めていただければ幸いです。


日本の住宅の寿命は短い!!

その前に読者の方に質問ですが、皆さんは日本の住宅の平均寿命はどれくらいか、ご存知でしょうか??


答えは、日本で戦後に建てられた木造住宅の寿命は約30年、国土交通省や環境省の統計データでは25〜30年とされています。「住宅耐用年数」や「取り壊された平均築後年数」など、色々な統計データがありますが、日本の住宅はおおむね30年で建て替えられているのが一般的です。


では世界基準で見るとどうでしょうか?


住宅耐用年数でいうとアメリカ約100年、ドイツ約80年、イギリス140年です。ちなみにドイツは約80年となっていますが、第二次世界大戦で大半が焼失してしまったからだそうで、実際には築数百年でも現役の建物が数多く存在しています。

つまり、欧米では住宅の寿命が日本の3倍もあるのが当たり前なのです。


それではなぜ日本の住宅は欧米と比べると、これほどまでに短命なのでしょうか?


持ち家は「資産」? or 「負債」?

その大きな要因として考えられているのが、持ち家を「財産・資産」と捉え、市場で資産価値が下がらないよう自分たちが建てた家のリフォームや修繕に心血を注いでいる人の多い欧米とは異なり、日本では家は「負債」とみなされ、住んで20年もすればほぼ価値がなくなるというような国の不動産査定の考え方が根強く残っているということです(以下URL参照)。


そのため、戦後日本で住宅を作ってきた建築業者は、デザイン性や建設コストダウン、宣伝・広告(=集客)ばかりを追い求め、長持ちするような設計や耐久性能の高い建材・資材の開発・流通・使用に取り組むような建築業者は少数派だったのだと思います。

今でこそ「長期優良住宅」なる基準が作られ、2020年には省エネ住宅が義務化されることになるそうで、さらには2030年までに新築住宅の過半数をZEH(ネットゼロエネルギーハウス)にする国の方針が明らかにされています(ZEHについては以下参照)。


しかしながら、それでも欧米と比べると相当遅れていますし、ZEH基準にしてもUA値:0.6以下、C値:0.5以下であり、ウェルネストホームの標準仕様の住宅には遠く及びません(ウェルネストホームではUA値:0.26〜0.27、C値:全棟0.2以下)。

日本の家は「安かろう、悪かろう」

ところで、日本は高温多湿な環境で、木造住宅にはカビが生えやすく、腐るのが早いという風土的特性を持っている国であるため、その日本で長持ちする家を造ろうと考えたら、どうしても手間とコストがかかってきます。

また、家を長持ちさせるために性能を良くすることの必要性を顧客に説明すること自体がそもそも面倒であり、住宅の性能を高めることに消極的にならざるを得ないのでしょう。


逆に、耐久性がなく安い資材を使い、安い賃金で働いてくれる未熟な腕の職人を雇い、工期を短縮して造れば、家づくりにかかるコストはかなり削減されます。少しでも安い住宅を求める顧客は、そもそも家の性能など求めていないため、そのような顧客には余計な説明も不要です。


このようにして、残念なことに我が国ではイニシャルコストはかからないけれど、長持ちしない家造りをする業者がのさばってきたのです。


すなわち、悲しいかな、戦後日本ではこれまでずっと「安かろう、悪かろう」の”獣宅(*ゼットテクニカ代表山本順三氏の命名)”づくりが、大手ハウスメーカーを中心に行われてきた、ということですね。


ローコスト獣宅は購入するな!!

もちろん私は建築業を営む者ではありませんし、このような獣宅を作るハウスメーカーを非難する資格などありません(それは同業者のすべきことです)。

しかし、私はその「安かろう、悪かろう」の住宅を購入した方々、あるいはこれからそのような住宅を購入しようとしている方々に、高性能住宅を建てようとしている者の立場から(コンスーマー側の意見として)、きつい言い方にはなりますが、あえて一言申し上げたい。


ぶっちゃけあなた方のせいで、住宅の価値(資産価値)全体が下がっているのですよ!!、と。


なぜなら、日本では少子高齢化で人口が減っており、住宅購入者が減少して需要が縮小しています。それなのに、「安かろう、悪かろう(ローコストで、長持ちしない)」獣宅が量産されると、需要と供給のバランスが崩れてしまい、地域全体で住宅価格が下がり続けてしまうからです。

住宅の性能を犠牲にした費用削減と、行き過ぎた新築至上主義は、ほんの一握りの建設業者のみ(特に大手ハウスメーカー)に利益をもたらし、住宅購入者のイニシャルコストを抑えるために、社会全体の住宅所有者(特に高性能住宅の施主)の資産価値を犠牲にするということに繋がります。

「安かろう、悪かろう」住宅(=獣宅)を購入された方々は、図らずもそのような不合理な活動に加担しているのだ、という自覚を持っていただきたいと思います。これは、ある程度お金をかけて高性能住宅を建て、懸命にその性能を保とうとしている人たち(私もその一人になろうとしています)からすれば、いい迷惑です。


そして、そのような住宅を購入した方々に、おせっかいながらついでにもう一言申し上げたい。


あなた方は安く家を買ったつもりでしょうけど、最終的には損をすることになりますよ!!


性能の悪い家にかかる光熱費(燃費)やメンテナンス費用などのランニングコストは年が経てば経つほど高くついてくるので、30年〜50年という長いスパンで見れば結局経済的には損をしていくことになります。

特に電気代は今後日本では(世界とは逆行して)高騰していくことが予想されますから、消費電力を削減できる性能の高い省エネ住宅に住んでいる人と比べれば、年を経るごとに損をしていくことになります。

さらに言えば、前回投稿でも述べたように、例えばウェルネストホームでは性能が経年劣化しにくい家づくりにこだわって建てられており、性能がそもそも悪いローコスト獣宅とさらに長期的な視点(50年〜100年)で比べれば、経済的な損失額は雲泥の差に広がっていくでしょう。

すなわち、「イニシャルコストは安いが、長持ちしない家」を購入するということは、長期的にみれば「安物買いの銭失い」になってしまわざるを得ないのです。


上記のことは、私が個人的な意見として指摘しているわけではもちろんなくて、例えば日本エネルギーパス協会の代表理事を務めていらっしゃる今泉氏なども(業界にいる人間として)指摘されていることなので、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。

短命な日本の住宅、その原因は? | 日本エネルギーパス協会



以上のようなことから、私はできるだけ高性能な「長持ちする家」を建てたい(建てるべき)と考えています。さらに、「長持ちする」だけではなく、できるだけ低燃費でクリーンな「省エネ・エコ」住宅にしたいと考えています。そうすることでメンテナンスコストや光熱費も抑えられ、全体的なランニングコストが大幅に削減できるからです。


以上、「長持ちする家」について書いてきましたが、いかがだったでしょうか?


現在真剣に家づくりを考えており、できるだけ長く住みたいと考えていらっしゃるなら、ぜひ「長持ちする家づくり」を志向してもらいたいと思います。


しかし、こんな読んだ人が嫌になるような記事を書いたら、そりゃ読者数は増えなさそうですよね。それは自分でもわかっていますが・・・。


それでも私はめげずに書き続けます。

私のような考え方をしている施主や家づくりを目指している人たちがどこかにいると信じて・・・。