チリの家づくりブログ 〜WELLNESTなマイホーム計画〜

住宅業界のトップランナーと共に、「一生健康で快適でエコ」な家づくりを目指します

WELLNEST HOME(ウェルネストホーム)で超高気密・高断熱住宅を建てるまでの記録です

【良い家づくり】その③:他人に任せてはダメ!!

こんにちは、チリです。
本日は2020年4月17日金曜日です。


前回まで我々消費者が目指すべき「いい家」について、皆さんにも考えていただきたいと思い、その本質的なところをいくつか例を挙げて問題提起させていただきました。


多少は私の個人的見解が含まれている部分もあるとは思いますが、きちんと読まれた方には大まかには納得していただける内容であったのではないかと自負しております。


今回は、そんな前回までの記事を踏まえた上で、「いい家」づくりについて、まとめてみたいと思います。


「いい家」づくりは家の性能を上げるところから!

まずは耐震性能です。


地震大国日本で、地震に弱い家を建てることはリスク以外何者でもありません。
逆に、地震に強い耐震等級3をきっちり認定受けていれば、住宅としての資産価値も上がるでしょう。


また、気密性・断熱性も同様に重要です。
断熱性能に関しては、HEAT20 G1グレード(Ⅵ地域でUA値:0.56)の断熱性能は取っておきたいところです。
気密性能に関しては、様々な識者の方々の意見を参考に聞いていると、どうやらC値:1.0 以下というのが最低ラインになるようです。できればC値:0.5以下にしておきたいものです。


追記:2020年4月20日
松尾設計室の松尾和也氏がYouTubeを始められました。
松尾氏は、「一生幸せなエコハウスの作り方」や、「ホントは安いエコハウス」などの著書で知られる断熱のプロです。精力的に講演会なども行なっておられ、これまで数多の工務店と断熱について議論してこられた方です。HPは以下になりますので、興味のある方はチェックしてください!⬇️

松尾氏のYouTube動画の中で、「どこまで断熱をとれば良いのか?」という疑問に対して、明確に回答している動画がありましたので、以下に紹介します。
これは高気密・高断熱住宅をこれから作ろうと考えている人にとっては必見・必聴の動画だと思いますので、ぜひチェックしてみてください!!⬇️

工務店さんからよく受ける質問TOP3
この動画の序盤に、以下のグラフを用いて説明されている部分があります。ここを特にご視聴ください!!⬇️

このグラフからすると、30年以上住むなら、HEAT G2基準が必要とのことでした!!
やはりHEAT G1レベルでは甘いです!!私も認識を新たにしました。


松尾さん、貴重な情報を本当にありがとうございます!!


〜追記終わり〜


耐震性・気密性・断熱性。


この3つの性能が保証されていれば、安全・安心・快適な「いい家」になる可能性がかなり高まったと言えるでしょう。


でも、それだけではまだ不十分です。

性能の次は”素材”を考えましょう!

いい家は自然素材を使って建てる

前回の記事で述べたように、日本の住宅に使用されている住宅建材・資材はまがい物や偽物で満ち溢れています。しかもそれらは安物であるというだけではなく、人の健康に害を及ぼし、火災時には危険な化学物質(ダイオキシンなど)が産生され、命の危険性までもたらしてしまう可能性があります。


このような材料で作られた家を安全・安心な「いい家」とは、とても呼べないでしょう。
人が身近に接する内装材に無害な自然素材を使用した家こそ、安全・安心な「いい家」だと言えるのではないでしょうか?


私は家の構造体も自然素材で作るに越したことはないと考えていますから、鉄骨住宅でなく、木造住宅が良いと考えています。
ただ、建てる場所や規模によっては、鉄筋コンクリートや鉄骨でなければならないと法律上定められていることがあります。また、住む人が鉄骨や鉄筋コンクリートの方が好みである場合もあるでしょう。なので、構造体についてはそれでももちろん構わないと思います。


一方で、内装材はどうすべきか。


例えば、床は合板のシートフローリング、壁や天井はビニールクロス、ドアやパネルはパーティクルボードなどの石油化学製品。このような住宅が日本では巷に溢れ返ってています。


しかし、このような住宅の家の中は、それこそ化学物質まみれになっている可能性が高い。一つ一つの建材を作るプロセスで使用されている大量の接着剤、可塑剤、防腐剤、発色剤などなど。
そこから揮発するVOC(揮発性化学物質)は、ホルムアルデヒド以外にも、「シックハウス症候群」の原因になったり、発がん性があったり、その他人体に有害な作用を及ぼすことがわかっているものもたくさん存在しています。


2003年の建築基準法改正(通称「シックハウス法」)により、住宅建材に使用される化学物質(ホルムアルデヒドとクロルピリホス)の濃度の上限値が設けられました。
しかし、この基準をクリアしたからといって安全とは決して言えず、他のVOCの影響がどうかなどは、我々住宅のオーナーが長い期間その家の部屋の中で過ごしてみないと実際はわからないことです。
実際にシックハウス法ができてから、一定程度シックハウス症候群の患者数は減りましたが、ゼロになったわけではありません。それどころか、近年では国内のシックハウス症候群患者の数は徐々に増えていることが示されています。またシックハウス症候群と「化学物質過敏症」との関係性が指摘されています。


国の安全基準をパスした、一般的には「健康住宅」と銘打って販売されている住宅ですら、実際には住む人の人体実験を経てからでなければ、安全かどうかなど本当は判断できないのです。


シックハウス症候群は日本全国で500万人以上いるのではないかという推定もあるくらいです⬇️

この中には、住宅メーカーの健康住宅神話を信じて購入した人もいるはずです。


みなさんはこのような病気になる可能性のある家、あるいは火災時に命の危険にさらされる可能性のある家に、住みたいと思われるでしょうか?
そのような家が果たして本当に健康的で、「いい家」と言えるのでしょうか??

室内に使用する”素材”こそが大事!!

当然のことながら、私たちが最も身近に接する生活空間は室内です。


そこにどんな建築資材が使用されているか、は非常に重要な問題です。このような室内空間にこそ、危険な石油由来建材ではなく、自然素材由来の建材(本当の木材=無垢材や、漆喰など)が使われるべきなのです。


しかし、大手ハウスメーカーから地場の工務店、そして大きなビルやマンションを造るゼネコンに至るまで、内装にはほとんどの場合石油建材を多用しています。
これらから発されるVOCがシックハウス症候群やアレルギー疾患などの原因になっていることが、様々な論文でも示されており、すでに新聞やテレビなどマスコミでも頻繁に取り上げられている事実です。
これに対する業界や国の反応としては、有害と認定されるホルムアルデヒとやトルエン、キシレンなどの有害ガスを発しない、他の接着剤や塗料に切り替える、というものでした。


しかしながら、これでは結局のところ他の石油化学製品の使用に移行しただけの話であり、その建材が人体にとって本当に安心・安全なものなのかどうか、については、実際に人が住んで何十年も経ってみなければわかりません。しかも、それでシックハウス症候群になったり、他の病気になったとしても、誰も責任をとってくれません。


すなわちこれは、多くのハウスメーカーや工務店が、消費者の安全性や健康ではなく、利便性や経済性を優先しているということに他なりません。
その上、安全性がはっきりしていない建材を使った家に住まわされているなんて、まるで我々消費者は騙された上に人体実験を受けているようなものではありませんか??


住宅メーカーや建材メーカーは、無垢の木が反ったり伸縮したりする自然の動きを「扱いづらい、加工しづらい」からという理由で、動きのない変化の乏しい建材(ほとんど石油建材)の販売を促進してきました。その結果として健康を害する獣宅が作られ、多くの人々をシックハウス症候群などで苦しめています。


品確法(住宅の品質確保の促進などに関する法律)でも、建築における狂いの許容度を千分の六までと定め、家の瑕疵や欠点の判断基準としています。すなわち、この基準に照らすと、伸び縮みする建材である無垢の木は”欠陥品”扱いになるということなのです。
こんなおかしな話はありません。


逆に、有毒なVOCを発生させる建材こそが”欠陥品”と言うべきで、そのような建材が使用されている住宅こそ”欠陥住宅”と呼ぶべきでしょう。

「いい家」づくりができるかどうかは、結局は自分次第

上記のようなおかしな基準がまかり通ってしまう時代だからこそ、新しく家を建てようとしている我々のような人間は、自分の判断基準をしっかり持ち、自分のマイホーム作りを人任せにせず、自分で何事も決めていく、くらいの意識でハウスメーカーや工務店との打ち合わせに臨んだ方が良いと思います。


マイホームを計画している人たちは、きっとみんな安全・安心・快適な「いい家」づくりをしたいと思っているはずです。
しかし、自分で調べることを怠ったり、住宅営業マンのいうことを鵜呑みにしたりして、結局流されるままに「受け身」で家づくりをしている人がほとんどだと思います。
しかし、それではダメなのです。やはり自分で納得のいくまで徹底的に調べ、それでもわからなければ専門家に直接聞くなどすべきです。


はっきり申し上げて、大手ハウスメーカーや工務店には全く期待できません。期待できないどころか、営業マンを社内教育(洗脳)し、あの手この手を使って言葉巧みに我々無知な消費者を混乱させ、惑わせ、騙しにかかります。
なぜなら、彼らは石油化学製品だらけの建材を自社が提携している(あるいは所有している)工場で大量生産するシステムを作っているため、それを根本的に方向転換することなど不可能だからです。


施主ブロガーの中にはごく稀に安全・安心・快適な「いい家」が作れなかったことをハウスメーカーや工務店の営業マンのせいにしたり、その後悔の念をブログに綴っている方がおられますが、本当に見ていて心地の良いものではありませんし、自分は絶対にそういう風にはなりたくない、と思ってしまいます。


でも、厳しい言い方になるかもしれませんが、これはある意味では後悔している施主さんの方にこそ問題があると私は思っています。


私は個人的に、そういう後悔している施主さんがいればぜひ以下のようなことを聞いてみたい。


・あなたは家を建てる前に徹底的に家づくりについて調べましか?
・あなたは自分が契約しようとしている住宅メーカーがどのような理念で家づくりをしているか事前に確かめましたか?そしてその住宅メーカーが造る家の性能はどうなのか?どのような建材・資材を使用しているか?などについて全て自分で確認しましたか?
・あなたは営業マンに自分が調べていてわからないことや疑問に思うことを訪ねましたか?そのようなコミュニケーションを日々取ることで信頼関係を築こうとしていましたか?


この問いに全て「Yes」と自信を持って答えられるような人は、多少マイホームを建てた後に後悔ポイントが出てきたとしても、そこまで大きく後悔することはないのではないかと(勝手に)思っています。


ですから、本当に価値ある家づくりをしたいと思うのなら、結局消費者である我々がリテラシーを高めていくしかないのです。
本当に「いい家」を作るためにはどうすべきなのか??ということを、少なくとも本を読んだり、ネットで調べたり、そういう地道な作業を自分自身でしていくしかないのです。
そうすることで選択肢も増やすことができ、必ず自分にとって最も「いい家」づくりができるハウスメーカーや工務店に出会えると私は思います。


私の場合は、ウェルネストホームというかなりマニアックなハウスメーカーと初期に知り合えたおかげで、家づくりにおいて重要なポイント(性能・素材・耐久性など)を最初からある程度わかった状態で色々考えることができました。
これは本当に運が良かったと思いますし、何軒も住宅メーカーを回り回って最終的にウェルネストホームに辿り着いたような施主さんなどと比べると、かなり時間と労力をかけずに辿り着くことができたという意味では、ウェルネストホーム(当時は低燃費住宅)を紹介してくれた人(守重建設の守重さん)には心から感謝せねばなりません。


そして、あとはその「いい家」づくりを、自分の予算内でどこまで達成できるか?だけだと思います。




最後になりましたが、私は「今だけ、カネだけ、自分だけ」という今の世知辛い世の中の風潮が大嫌いです!!


「自分さえ良い家を建てられたらそれで良い」などという考えは私は持ち合わせていませんし、私の家づくりに対する考え方や哲学のようなものを、ここで公開することで、少しでも多くの人に何らかの”気づき”のようなものを与えられれば、と思っています


そして、できれば「見せかけだけの家づくり」をしているようなショボいハウスメーカーや工務店ではなくて、ウェルネストホームのような本物志向のハウスメーカーでこそ家を建ててもらいたいと思っています。


とにかく、安全・安心・快適な「いい家」づくりができるかどうかは自分次第です。
「全ては自分次第」、なのですから!!


それではみなさん、頑張って勉強しましょう!!