チリの家づくりブログ 〜WELLNESTなマイホーム計画〜

住宅業界のトップランナーと共に、「一生健康で快適でエコ」な家づくりを目指します

WELLNEST HOME(ウェルネストホーム)で超高気密・高断熱住宅を建てるまでの記録です

【LCC審査】家を建てる前にすべきこと

こんにちは、チリです。
本日は3月27日金曜日です。


すでに何度か書いたように、我々家族が以前住んでいた2階建の戸建(賃貸)は、間取りや広さは十分なのに、築20年ほどの性能が最悪(結露しまくり!!)の家で、住み心地が悪い上に、周囲の住環境としても徒歩圏内に駅・コンビニ・スーパー・薬局・(子供が遊びやすい)公園などが全くなく、「快適性(住み心地)」「利便性(特に周囲の住環境)」に欠けていました。


ですから、今現在我が家は今年の1月から3階建の戸建(賃貸)に移り住んでいます。
わざわざ面倒な引越しまでしてこの賃貸に決めた理由はいくつかありますが、最も大きな理由はもちろん、子育て環境を改善する、ということでした。
昨年第4児誕生の後、モンスターを他に3匹も買っていたウチとしては、徒歩圏内に何もない環境ではまともに子育てもできない、ということで思い切って年明けに引っ越そうということになったわけです。


そして、駅の近くで引越し先を探していると、たまたま年末に購入した土地の北側2軒隣の3階建の一軒家が空き家になっており、ソッコーで入居を決めました。
最寄駅も徒歩圏内(徒歩15分)で、徒歩5分圏内にいくつかスーパーや公園もあって子育て環境が改善された上に、マイホーム建設が始まれば南側のベランダから自分ん家の建設現場が一望できる。そしてマイホームができれば、引越し業者には最低限のことのみ依頼し、荷物や物品は今の家から直接持ち運べる。こんなラッキーなことってあるでしょうか?
さらに、子供の習い事や幼稚園・小学校なども全く変える必要がなく、むしろ前の家よりも通いやすくなりました。本当に引っ越しておいてよかったと思います。



さて、当ブログを読んでくれている人は、たいていこれから家づくりしようと考えている方が多いのではないかと思いますが、そんな読者のみなさんは、家を建てたときの「イニシャルコスト」、そして「ランニングコスト」を全てひっくるめて一生の間に自分の住まいに一体いくらかかるのかをシミュレーションしたことがあるでしょうか?


したことがないという方は、とりあえず以下の表をみてください。

これは、「住宅産業評議会」というところが出しているスケジュールガイドで、「住まいと設備のメンテナンス スケジュールガイド」をベースに、住まいの維持管理を計画的に行うための、いわば60年間の住宅のメンテナンス計画書(指南書)です。
ちなみに、表示価格に関しては、延床面積145平米程度の2階建てのお家で、一般的なハウスメーカの標準仕様で算出したものです。さらに詳しく知りたい方は以下からどうぞ⬇️

これから家づくりをする人で、住宅のメンテナンスコストを考慮していなかった人は、上の表を絶対に一度はじっくり見ておいた方が良いと思います。
イニシャルコストだけでなく、ランニングコストもバカにならないことがはっきりとわかると思います。


さらに、住宅にかかるランニングコストはこのような家の「メンテナンスコスト」だけではありません。キッチンやトイレ・浴室などの住設のリフォームしたり、外構メンテナンスにもコストを割かねばなりませんし、電気代やガス代、水道代などの光熱費もかかってきます。



当然のことですが、マイホームは長く住み続ける為に購入します。
5年や10年で住む場所を変えなければならないようなら、マイホームをわざわざ建てる必要はないでしょう。
ですから、マイホームを建てるのであれば、「その家をいくらで買ったか(=イニシャルコスト)」ではなく、むしろ「その家で生活していくうえでいくら掛かるか(=ランニングコスト)」を考えて選ぶ必要があります。
しかし、ほとんどのハウスメーカーの営業マンは、このような視点で家づくりのアドバイスをしてくれることはありません。なぜなら彼らは雇われているハウスメーカーの家を(できるだけ高く)売ることが仕事であり、施主のランニングコストを削減することが仕事ではないからです。


イニシャルコストだけではなく、ランニングコストを加味した、本当の住まいのコストのことを「ライフサイクルコスト(LCC)」と呼びます。


例えば、光熱費のかからない80年〜100年持つ3000万円の家と、光熱費がかかり30年で立替える必要のある2000万円の家、そして光熱費がちょっとだけ削減できる大手ハウスメーカーの3500万円の家があったとしましょう。


はたして本当の住まいにかかるコストはどれが一番お得になるでしょうか?
いかにイニシャルコストよりもランニングコストを考えることが大事かということがわかると思います。


ウェルネストホームでは、住宅にかかるイニシャルコストはもちろんのこと、家の燃費(光熱費)、メンテナンスコスト、住宅ローン金利、固定資産税まで含めた「住まいのライフサイクルコスト」を重要視しており、打ち合わせ初期の段階で、顧客一件一件の生活にあった家づくりを提案するために「LCC審査」というものを実施されています。


我が家ももちろんこのLCC審査をしていただき、土地購入から住宅建設までの資金や将来のメンテナンスコスト・光熱費・固定資産税まで試算してもらい、見積もりを出してもらった上で問題がないことを確認し、今に至っています。


ちなみに、よく「ウェルネストホームは坪単価が高いから買えない、手が届かない」という主張をされている方がネット上で散見されます。しかし、この議論には「ランニングコスト」という住宅を購入する際に考えるべき重要な要素が抜け落ちてしまっています。
イニシャルコストが安いローコストメーカーで家を建てても、結局ランニングコストがかかってしまい、長期的な目で見れば安くはない買い物にならざるを得ません。なおかつ数十年もしたらガタがきて建て替え、などという事態になった場合、さらに莫大なお金がかかることになります。これではまさに「安物買いの銭失い」です。


本当に良い家とは、快適で長持ちする健康に良い家であり、かつお金がかからない家です。


ぜひこれから家を建てるという皆さんにも、ライフサイクルコストを意識した家づくりをしていただきたいと思います。


最後に、FPである近藤智氏の記事を紹介して終わります。
ライフサイクルコストに興味のある方は、ぜひ読んでください⬇️