チリの家づくりブログ 〜WELLNESTなマイホーム計画〜

住宅業界のトップランナーと共に、「一生健康で快適でエコ」な家づくりを目指します

WELLNEST HOME(ウェルネストホーム)で超高気密・高断熱住宅を建てるまでの記録です

【断熱について】断熱材って要るの!?

こんにちは、チリです。

本日は4月29日水曜日です。


さて、前回まで「熱」についての基礎事項と、「温熱環境が健康に与える影響」についてみてきました。


今回からいよいよ「断熱材」について私なりに調べたことを書いてみます。

断熱材とは!?

断熱材とは何か?

このブログを読まれている方の中には「『断熱材』なんて聞いたことがない」などという人はまずおられないとは思いますが、とりあえず断熱材とは何か?ということから書いていきたいと思います。

「断熱材」とは、一般的には「伝導・対流・放射などによる熱移動(heat transfer)を防ぐもの」と定義されており、英語では「Thermal insulation」と呼ばれています。


熱の伝導・対流・放射については、私が書いた以下の記事を参照してください⬇️

JIS(日本産業規格)では、断熱材とは「断熱の目的で使用される材料であり,23 ℃における熱伝導率が0.065 W/m・K 以下のもの」と定義づけられています⬇️

熱伝導率(thermal conductivity)については、記号は к 、単位はW/m・K で表され、「厚さ1mの板の両端に1℃の温度差がある時、その板の1平米を通して1秒間に流れる熱量」を示しています。一般的には「物質の熱伝導による熱の移動のしやすさ」を比較する際に用いられる係数です。

この値が小さいほど、断熱性能が良いということになります。

この係数による断熱性能は以下のようにA-1、A-2、B〜Fまでの、7段階に区分されます⬇️(以下の表は旭ファイバーグラスHPより抜粋)

断熱材の分類

断熱材は、断熱性能(=熱伝導率)による区分があるだけではなく、素材や形状によっても分類されます。

・素材による分類

断熱材の断熱メカニズムについては次回説明しますが、断熱材は素材によって“細かい繊維の間に空気を閉じ込める繊維系断熱材”と、“独立した気泡の中に空気を閉じ込める発泡プラスチック系断熱材”の二つに大別できます。

繊維系断熱材は更にガラス繊維のような無機繊維材と、セルロースファイバーのような木質繊維素材に分類できます。

素材による分類は以下のようになります⬇️(表はJFEロックファイバー株式会社HPより)

・形状による分類

繊維系断熱材は綿のようなもので、基本的には固形化しておらず、形がないのが特徴です。一方、発泡プラスチック系断熱材には、工場で成型されて出荷されるボード状の製品の他、現場発泡の断熱材があります。

現場で吹き付け施工される発泡系の断熱材は、形状を有していない断熱材に含まれます。形状による分類は以下のようになります⬇️(表はJFEロックファイバー株式会社HPより)


ちなみに、先ほどの熱伝導率で主な断熱材を比較したのが下表です⬇️(表はウェルネストホームHPより)

先述した通り、熱伝導率が低いほど断熱性能が良いのでした。

上記の票を見てもらえれば一目瞭然ですが、鉄筋コンクリートの熱伝導率が2.3なのに対して、木材は0.13と10倍以上も熱伝導率に差があります。

これはとりもなおさず(同じ気密性能であった場合)、木造住宅の方が鉄骨住宅よりも断熱性能が良いということを示しており、鉄骨住宅の方が断熱に関しては不利であるということです。


そして、各断熱材の断熱性能に関しては、だいたい0.02〜0.05の間に入っており、何倍も性能が異なるようなものではありません(だからなんでも良いというわけではないですが)。




一般的な建築資材としての「断熱材」とは、建物の外壁(壁の外)や壁内に備え付けられることによって、天井・壁・窓・ドアなどから発生する熱のロスや集積に対抗することができ、その住宅の居住者の快適性を守るために非常に重要な要素となります。


断熱材のないスカスカ住宅では、夏は暑く冬は寒い犬小屋のような住宅(獣宅)になってしまいます。すなわち、住宅の「断熱性能」を高めるためには、この断熱材が必要不可欠だということですね。



この辺りのことも、素人の私なりに調べたことを次回書いていきたいと思います。