チリの家づくりブログ 〜WELLNESTなマイホーム計画〜

住宅業界のトップランナーと共に、「一生健康で快適でエコ」な家づくりを目指します

WELLNEST HOME(ウェルネストホーム)で超高気密・高断熱住宅を建てるまでの記録です

【太陽光発電システム】支配からの卒業 〜電力の生産者になろう!!〜

こんにちは、チリです。

本日は2020年9月5日土曜日です。


さて、今回のタイトルはまるで尾崎豊の代表作の歌詞のようになってしまいました(!?)が、私が目指す究極のところは、まさにこのタイトルの通りです。

そして実はこのタイトルは私のリバタリアンとしての人生哲学にも通じることです。


ちなみに前回記事では、電力料金というのは我々一般消費者(=現代社会版奴隷)から搾取するためのシステムになっていること、そして搾取されないようにするためにはできるだけ低燃費な住宅を作ること、そして電力をどこから買うかも重要で、できれば電力の地産地消を考えよう、という話をしました。


今回は、「電力の地産地消」からさらに一歩進んで、「電力の自給自足」について書いてみたいと思います。


そして、数回前の記事でも述べたように、自家発電・自家消費のさらに先にあるものは「完全なオフグリッド化」です。もしこれができれば誰にも縛られない、本当に自由な生き方ができるようになるかもしれません。そんな世界を想像しただけでも私はワクワク・ドキドキしてきます。


それでは、以下で私が目指す「オフグリッド」について、述べていきましょう!!

オフグリッドで電力会社に依存しない暮らしへ

エネルギー自給率の低すぎる国=日本

前回記事で、「エネルギー供給の仕組み」について解説しました。


簡単にまとめると、石油などの化石燃料を主要エネルギー源としたエネルギー供給システムは、支配者層の人たちが作り出した「上意下達の資本主義経済」の下でのシステムの一環であり、結局のところ我々一般大衆(=現代版奴隷)からカネを巻き上げるためのシステムだ、ということでした⬇️


そして、石油などのエネルギー源として必要な資源は、サウジアラビアやアラブ首長国連邦などアラブ地域の海外からの輸入資源であり、この資源を購入するためにこれまでに天文学的な資金が国外に流出していっています。


当たり前の話ではありますが、これら自給率の低いものは地域経済どころか国内経済も活性化させることはできません。


これは多くの人にとって周知のことですが、日本の食料自給率はカロリーベースで4割もなく、諸外国と比べてもこれはかなり低い水準です(生産額ベースでは70%弱)⬇️


また、木材住宅を新築される人たちにはぜひ知っておいてほしいのですが、木材自給率はもっと低く、わずか25%程度しかありません⬇️

しかし、実は日本で最も自給率が低いものといえば、エネルギーです。実に約95%を輸入に頼っており、わずか6%弱しか自給できていないのです(表は
エネルギー自給率とは?
より拝借)⬇️

これは他のOECD諸国と比べてもダントツに低い水準です。


資源輸入品目としては「石油、天然ガス、ウラン、石炭」。これらたった4品目を輸入するためだけに、日本は莫大な資金(年間20兆円以上)を国外に流出させているのです。

国家予算が40兆円ほどの規模の国が、20兆円以上もの大金を毎年海外にプレゼントしているというのは、日本経済にとってマイナスでしかない、ということは誰の目にも明らかでしょう。なぜなら、その分が全て時給できれば、その20兆円が日本国内の経済活性化のために使われることになるのですから。

エネルギーを”消費”するのではなく”生産”する

このようなエネルギー資源を他国に頼っている限り、真に自立した国とは言えないと私は考えています。また、このようなロックフェラー財団を代表とする超資本家階級の人々を中心とした石油資源供給システムにこぞって群がる構造自体をなんとかしないと、我々は一生奴隷のままです。


とはいえ、その支配者層の一角を担うロックフェラー家でさえ、石油資源に頼るこれまでのシステムの維持は困難だと考えたのか、その巨大資本を化石燃料投資に費やすことはやめて行こうという流れになっているようです⬇️

何れにせよ、このシステムから脱却するために必要な根本解決策として、やはり自然エネルギー中心の社会にしていくことが必要だと私は考えています。そして、再エネの中でも太陽光発電システムを導入することは、今や一般家庭においてもさほど困難ではない状況になっています⬇️


もし、このような太陽光発電のような再エネ導入により、今よりもっと小さな単位(各家庭や施設単位)でエネルギーを生産することができていけば、確実に社会構造も変わっていきます。


例えば自宅に太陽光発電を導入して自分たちで発電してそれで電力を賄うようにすれば、より高い電気料金を節約することができるようになります。それはつまり、別のところにコストをかけることができるようになり、より豊かで便利な生活を営むことができるようになる可能性がある、ということです。特に、「消費のための支出)」ではなく、「生産のための支出」をするように各々が意識していけば、支配者が作り出した経済システムに依存しなくても、それぞれがお互いに補完しあえる状況を作り出すことができ、より一層豊かに、そして楽に暮らせるようになると私は思います。


それと同時に、もし作った電力が余れば、それを自宅周辺の地域に活用してもらうことも可能になり、今までの「上から下へ」のエネルギー供給システムが、「下から上へ」と変革する可能性だってあるわけです。


すなわち、これまでエネルギー(電力)を大手電力会社から購入することしかできずに、”消費者”という枠から逃れられなかった我々が、これからはエネルギーの”生産者”として各々が社会で活躍することができる時代へとすでに突入している、ということなのです!


これは我々一般の消費者にとって革命的なことだと思いませんか??


社会の中の電力システムを金利で考えれば、我々はとても高金利な資産を未来に負担させているのだ、ということに多くの人たちに早く気づいて欲しいと私は思っています。

これからはその「消費」「生産投資」に変えていくことが大事で、それはすでに一般家庭でも太陽光発電システムを導入すればできるようになっているのです。

自家発電からオフグリッドの時代へ

さらに、太陽光発電システムは家庭用ソーラーパネルだけではなく、容量の大きい蓄電池もセットで導入すれば、日中ソーラーパネルが発電しているときのみならず、夜間発電していない時にも自家発電した電気を使用することができ、電力消費の自給率を飛躍的に高めることができます。


前回記事でも書いたように、住宅省エネ性能を極限まで高めていけば、ほぼ電気代がかからない状態になり、災害時による停電など緊急事態のとき以外の日常では、完全にオフグリッド化していくことも全くの夢物語ではなく、実現可能なレベルになってきていると思います。


先述した通り、太陽光発電(+蓄電池)はエネルギーを”消費”するのではなく”生み出す”「生産財」であって、「消費財」ではありません。このような生産財を手に入れて、我々みんなが「エネルギー消費者」から「エネルギー生産者」へと変わっていくことこそ、これからの時代に求められていることです。


すでに世界では、太陽光発電システムなどを使用して電力会社から電気を買っていない人たちがたくさんいらっしゃいます。個人レベルでも、企業レベルでも、再エネ導入により自分たちで電力供給システムを作って、エネルギーの自給自足をしている人たちが増えているのです⬇️

https://www.renewable-ei.org/pdfdownload/activities/CorpCSreport_20190808.pdf

世界の金融機関でさえ、電力というエネルギーをリスクと捉え、電力会社から電気を買っていたとしても、導入比率をマネジメントしているほどです。


すなわち、エネルギーに目を向けた時に、今後の世界のトレンドは間違いなく「オフグリッド(=完全なエネルギー自給自足)」へ向かうということです。実際に、蓄電池をはじめとしたオフグリッドのためのデバイスやテクノロジーがどんどんフォーカスされてきています。


ですから、電力会社の広大な土地を利用した巨大発電所や長大な送電線網は、すでに過去の遺物となりつつあり、無用の長物となっていく可能性が高いと私は思います。

一部の人間が支配するグリッドシステムから、コミュニティグリッドへ

そして、さらに「オフグリッド」を目指す人たち同士が地域・コミュニティの中で繋がり合い、それがネットワーク化していき、新たに知的な電力網が生まれ、大きなコミュニティグリッドができるという時代もすぐそこまでやってきています⬇️

https://taiyoko-ch.com/knowledge/smart-grid.html


ただそれには大きな課題も残っています。


前回までにお話してた通り、そもそも電気を送る送電線が大手電力会社の私物のようになっており、電気の大原則であるはずの「Point-of-Load」とはかけ離れた仕組みになっています。


つまり、大手電力会社が支配する送電線網の下では、電源をまとまった場所で定電圧化して、そこから配線やパターンによって使う回路まで届けるという、言わばデリバリーサービスのような仕組みになっており、料理をその場で調理するケータリングサービスのような手法は取られていない、ということです。


しかし、欧米ではスタンダードとなりつつある「スマートグリッド」のような仕組みがより一層発達・進化すれば、材料持参で出向いてきて、その場で作ってもらって熱々のウチに食べられるというサービスがエネルギー産業の中にも出てくると思いますし、ここ日本でも真の意味で地域社会がネットワーク化し、より一層各家庭や地域同士を結びつけることのできる「コミュニティグリッド」が発達していくはずだと思います⬇️

新たな送電線網構築で完全に自由な電力供給を

そのためにはやはり完全な「発送電分離」が必要だとは思います。


「発送電分離」とは、以前の記事でも取り扱いましたが、送電線の利用を自由化し、公平なものにしていこうという趣旨のものです⬇️

この記事でも書いたように、託送料金の問題などもあり、発送電分離は「法的分離」ではなく、「所有権分離」方式でやるべきだということでした⬇️

すなわち、政府は「送配電部門の中立性を確保するために」発送電分離が必要だと述べていながら、あくまでもそれは「法的分離」でしかなく、中途半端なものでしかない、ということなのです。ですから、飯田哲也さんや金子勝先生がおっしゃる通り、送電線の所有権分離が必要なのだろうと思います⬇️


しかしながら、現在の上意下達のシステム・仕組みをそのままにしていては、送電線の所有者が誰に変わろうとほとんど意味がないのです。余った電気をグリッド管理者に買ってもらっても、相変わらず各地域で発電した電気は送電ロスされてしまいます。


ですから、発送電の所有権分離も必要なことかもしれませんが、それ以上に必要なのは、これまでの上意下達の送電線網から、コミュニティごとに作られる新たな送電線網へと切り替わり、完全に「下から上へ」と繋がれるということだと私は考えています。


そして、完全な形でコミュニティグリッドが作られ、コミュニティごとに送電線網が完備されれば、もはや誰も電力会社から電力を買う必要がなくなり、それにコストを割かなくても良くなります。そうなれば、地域経済をより活性化することにつながり、個々人がより一層豊かに生きていくことができるようになると私は思います。

支配からの卒業

何度も書いてきた通り、大手電力会社は原発推進政策を政府と一体となって推し進める邪悪な組織です。このような悪の組織と完全に縁を切れるのなら、私はなんでもやってみたいと思っています。


そして、私にとっては今回新居を構えるタイミングがそのきっかけになるかな、と思っています。


とりあえずエネルギー(=電力)に関しては太陽光発電+蓄電池を新築の自宅に導入することで、電力の自給自足に向けた下準備を進めていきたいと思います。最終的には電力を完全に自給自足することにより、大手電力会社とは一切関わり合いにならず、系統(送電線)から切り離された「オフグリッド」生活を目指したいと思っています。


本当は電力だけではなく、水や食料も自給自足できればそれに越したことはありません。


水は井戸を掘って地下水を得られるようになれば自給自足できますし、食料は家庭菜園で野菜や果物を耕せれば、かなり独立・自立した生活を営むことが可能になり、現在の経済システムからより一層脱却できることになります。


私はそこを目指せるなら目指したいですが、もちろん今はまだ急には無理だと考えています。


しかしながら、目指すべき方向性は変わりません。


それは、一言で言えば「支配からの卒業」です。


以前にも述べた通り、電気代やガス代、水道代、食料代が払えるようになることが本当の”自立”ではありません。本当の”自立”とは、電気を電力会社に、ガスをガス会社に、水を水道局に、食料をスーパーやコンビニ、デパートに頼らずとも、自分で自給自足できることなのです。


そしてそれができれば、本当に自由で独立した生活が営めますし、自分が生産者になることだってできるのです。





本日は以上です。


「太陽光+蓄電池」の具体的な手法については、いずれまた我が家の例とともにお示ししていければと思っていますので、よろしくお願いいたします!!