チリの家づくりブログ 〜WELLNESTなマイホーム計画〜

住宅業界のトップランナーと共に、「一生健康で快適でエコ」な家づくりを目指します

WELLNEST HOME(ウェルネストホーム)で超高気密・高断熱住宅を建てるまでの記録です

【良い家づくり】その①:家は、「性能」!?

こんにちは、チリです。
本日は2020年4月15日水曜日です。


さて、今回は私の方から、マイホームを計画している方やこれから家を建てたい、あるいはリフォーム・リノベーションしたいと考えている皆さんに問題提起をさせていただきたいと思います。


それは、「何をもっていい家とするか??」


ということです。


そして実はこれは、住まいの本質について考えるということに他ならず、「家を買う側の人間」だけでなく、「家を売る側の人間」にもよくよく考えてもらいたいテーマだと思っています。


それでは早速以下で問題提起と私の考えを述べさせていただきたいと思いますので、興味のある方はぜひお読みください。


問題提起①:住宅性能の悪い家が「いい家」と言えますか??

そもそも「性能」とは??

そもそも住宅の「性能」とはなんでしょうか?


耐震性能?
耐風性能?
耐火性能?
気密性?
断熱性?
防犯性能?
バリアフリー?
スマートハウス化?
メンテナンス性?(*経年劣化含む)
防音性能?
防蟻・防腐性能?(*木造住宅の場合)


他にも色々家の性能を考える上で重要な項目はあるかもしれませんが、誰に聞いてもだいたい上記のものが挙げられるのではないでしょうか?


私は(スマートハウス化以外は)、上に挙げた項目すべてが重要であると考えています。
ですからマイホームを建てる上で、上に記載したような性能に関しては、スマートハウス化以外は一つたりとも疎かにするつもりはありません。


ちなみに、スマートハウス化に関しては色々な弊害がありますので、私は全く重要視していません。必要があると考えればやるかもしれませんが、家の性能としての優先順位は私の中ではダントツ最下位です(否定しているわけではありませんが)。


もちろんこのような住宅性能すべてを良いものにしようとすれば大変でしょう。


しかしながら、やはり日本は地震多発地域であり、気候的には高温多湿であることを考えれば、このうち少なくとも


・耐震性
・気密性
・断熱性


くらいはせめて高性能にしておきたいものです。

どのくらいの性能が必要か?

・耐震性
・気密性
・断熱性


せめて上記三つの住宅性能は高性能にしておくべきと述べました。


では、その性能は、具体的にどのくらいあれば良いのでしょうか?
以下でその基準について書いてみたいと思います。

①耐震性能

建物の耐震性能の目安となる、住宅性能表示制度で定められている基準では、「数百年に一度発生する地震(東京では震度6強〜震度7程度)で倒壊せず、数十年に一度発生する地震(東京では震度5強程度)で損傷しない程度」のものが耐震等級1」と定められています。「耐震等級3」は、耐震等級1の1.5倍の耐震性と定められています。


耐震性能に関しては日本エネパス協会代表の今泉さんが書かれた記事がまとまっているので、チェックしてみてください⬇️

                  (画像は上記記事より抜粋)


上記記事でも述べられている通り、建築基準法では建物について震度5では損傷を出さず、震度6強~7では倒壊を防ぐことで「生命を守る」ことが最低基準として考えられています。しかしこれは、命は助かっても「家は損傷が激しく、その後に住める状態ではなくなる可能性がある」ということです。


熊本地震などの教訓から、大地震後も住み続けられる住宅とするためには、基準法ギリギリの耐震等級1では足りず、耐震等級3は必要だということが分かりました。
最近では震度6強以上の地震が100年に1回どころか10年に1回の頻度で発生しています。
つまり、震度6強以上の地震における建物被害まで防ごうとは考えていない建築基準法の最低性能しかない家では、真の意味で「安心安全な家」とは言えないのです。


地震の不安に苛まされないようにするためにも「耐震等級3」は必要不可欠なラインであることを再確認していただきたいと思います。


また、「耐震等級3」の申請を行い、認定されれば地震保険も半額(50%off)になります!絶対に「耐震等級3」を標準にしているハウスメーカーや工務店を選ぶようにしましょう!!


ちなみに「耐震等級3相当」は「耐震等級3」とは異なりますので注意しましょう⬇️

②気密性・断熱性

気密性・断熱性に関しては、最低ラインがどこにあるのか??に関しては人それぞれの価値観によって異なるので難しいところです。


例えば私であれば、かなり気密性・断熱性に対してこだわりが強いため、ウェルネストホームの標準仕様レベル(Q値:1.0前後、UA値:0.26〜0.27、C値:0.2以下)でないと満足できません。


これは断熱レベルでいうと、「HEAT20 G3」レベルに相当します。


HEAT20とは、「Investigation committee of Hyper Enhanced insulation and Advanced Technique for 2020 houses」の略で、「長期的視点に立ち、住宅における更なる省エネルギー化をはかるため、断熱などの建築的対応技術に着目し、住宅の熱的シェルターの高性能化と住居者の健康維持と快適性能向上のための先進的技術開発、評価手法、そして断熱化された住宅の普及啓蒙を目的としている団体」(HPより抜粋)です。

                 (画像はHEA20 HPより抜粋)


そして、このHEAT20という団体によって示されている基準があり、最も多いⅤ〜Ⅵ地域(断熱地域区分)で木造建築の場合、UA値が


G1レベル:0.48(Ⅴ地域)〜0.56(Ⅵ地域)
G2レベル:0.34(Ⅴ地域)〜0.46(Ⅵ地域)
G3レベル:0.23(Ⅴ地域)〜0.26(Ⅵ地域)


となっています(下記ページ参照)⬇️
http://www.heat20.jp/members/data/2019/18-3_suzuki_sunagawa_nonaka.pdf

                 (画像は上記ページより抜粋)


ちなみに、国交省や経産省、環境省が出している外皮強化基準やZEH(ネットゼロエネルギーハウス)の基準でいくと、Ⅴ〜Ⅵ地域でUA値がだいたい0.4〜0.6程度ですから、HEAT20 G1レベルでもそれに相当する高い断熱性能が求められていることがお分かりいただけるでしょう。


私は少なくともこのHEAT20 G1レベルはクリアできる断熱性能はあった方が良いと思います。


私が参考にしている住宅系YouTuberでもあるウェルネストホーム創業者の早田氏や、姫路の工務店クオホームの本多氏も断熱性能は「HEAT20 G1」レベルは最低基準だと発言しておられます。UA値でいうと0.5前後はクリアする必要があるということですね。
また、気密性能としてはC値は1.0以下、できれば0.5以下をクリアしておくことが望ましいという見解が、「高性能住宅」と言ってよい基準となるようです。


まとめると、「いい家」が満たしておくべき項目として、


断熱性能はUA値:0.5w/m2k以下、
気密性能はC値:1.0cm2/m2以下(できれば0.5以下)


というのが最低ラインだと私は考えています。

住宅性能を高めることが目的ではない!!

先述したように、私は「いい家」にするためには、最低でも耐震性能・気密性能・断熱性能は高めておく必要があり、その基準としては、耐震等級3、UA値:0.5以下、C値:1.0以下というのが最低ラインだと申し上げました。


しかしながら、これは当たり前の話ですが、耐震等級3の家に住むことが目的でもありませんし、HEAT20基準をクリアできるような断熱・気密性能の高い家に住むことが目的ではありません。


あくまでもマイホームを地震の影響を受けにくい耐久性の高い「安全・安心な家」にすること、断熱性・気密性の高い夏は涼しく、冬は暖かい「快適な家」にすることが皆さんの家づくりの目的・ゴールであり、望まれていることだと思います。


安全安心で快適な家。


もちろんそのような家に住みたいと誰もが思っているはずです。
ただし、そのためには耐震性が高く、気密・断熱性が高い家を作らなければなりません。
そして、その基準(最低ライン)として先述した通り、耐震等級は3で、気密・断熱性はHEAT20 G1レベルをクリアする程度、であることが望ましいということです。


ですから、もちろんですが「住宅性能を高めること」を目的やゴールとすべきではありません。


あくまでも、マイホーム建設を計画する中で一体自分たちが「どのような家に住みたいのか?」を考えた上で、「そのためには何が本当に必要なのか?」について検討すべきです。



真の意味で「いい家」に住みたい。


本当にそう思うのであれば、まずは性能の良い家を選ぶべきです。


そして、その性能の中でも私は耐震性と気密・断熱性が重要だと思います。
耐震性が高く、気密・断熱性の高い家なら、「安全・安心・快適」な家になると思うからです。


皆さんも、まずはこのような「性能の高い」家づくりを目指されてはいかがでしょうか??